反発係数について

2019/10/03

自分が全くわかっていない
(違和感すごかったり、すぐ定義忘れたり…)
反発係数についていろいろ調べて行きます。

現時点での反発係数をどう思ってるか

$e$かけりゃいいんでしょ???(違う)

衝突する物の材質のみに依存するの…?
(衝突面の形状には依存しそう、質量は関係なさそう)

まあそんなところでしょうか…
ほんとに苦手と言っちゃなんですけど

受験物理において衝突に関連した問題が一番不得手です
(連立もめんどくさくなりがちな気がする)
↑自分がいいやり方(パターン)を知らないってのがありそう

調べながらまとめていきます。

反発係数の定義

物体1と物体2が衝突し速度がそれぞれ$v_1$ から$v’_1$ 、$v_2$ から$v’_2$ に変わった時
反発係数$e$は

$$ \displaystyle e = \frac{ | v’_1 - v’_2 | }{ | v_1 - v_2 | } $$

で定義されます。

分母は

衝突前の物体1と物体2の速度の差の絶対値

分子は

衝突後の物体1と物体2の速度の差の絶対値

なわけですね。

…なんで定数になるの…???

反発係数があると何がうれしいの?

まあ、簡単に衝突前、衝突後の速度が割り出せるからでしょうね…

もし反発係数を使わずにやろうとすると…

エネルギー損失とかを考えつつ…

想像しただけでも実際にぶつけてみたほうが早い場合のほうが多そうですね。

なんで定数になるの?

ここです知りたいのは!!

定数になるんだ。と言われてきましたが、なぜだ…?なんで定数になるんだ…

これが不思議でしょうがないんですよ。調べます。

調べました

大変参考になる文献

國仲 寛人 (2008). 巨視的物体の非弾性衝突 物性研究,90,685-720

を見つけました。

必要なところを簡単に書かせていただくと

ニュートンが「作用、反作用の法則」に関する実験として、振り子を使って衝突実験を行った。
その実験結果から

“弾性体の衝突においては積突後の速度は槙突前の速度に対し比例関孫にあること
またその比例係数は振り子の材質によって様々な値を取り、衝突速度に依存しないことを発見した”

のだそうです(!!!!!)。

そして、その比例係数のことを、「はねかえり係数」と呼ぶに至るようです。

なるほど…これも実験結果からなんですねぇ…

もやもやが解けました。

反発係数は材質によって一定か?

結論から言うと一定ではないです。

なぜなのか、上の文献を引用しつつ書いていきます。

“衝突前後の運動エネルギーの差分は物体の変形や破壊、熱といった様々な形態で散逸するが、ど
のような散逸の形態が支配的になるかは物質の種類のみならず、衝突前の運動状態によっても大
きく異なる。例えば同じ大きさを持つ 2つの金属球同士を正面衝突させると、衝突速度が低速の
時には球の内部摩擦が重要な散逸機構となるが、高速の時には塑性変形や破壊が主要な散逸機構
となる。ではその中間の速度領域においてはどのような散逸機構が支配的になるかというと、こ
れは様々な散逸機構が混ざり合っていると考えられるので、どれが支配的かを特定することは難
しい。この事が通常巨視的な物体の衝突後の運動状態の理論的予測を困難にする。”

つまり

衝突によってエネルギーは、変形、破壊、熱などの形に不可逆的に変換される。
衝突前の運動状態によって、どんな形(プロセス)でエネルギーが放出されるかは変わる。
また、どんな形(プロセス)でエネルギーが主に放出されるかを特定するのは困難である。

ということです。

跳ね返り係数というのは、このエネルギー損失の過程、衝突前の運動状態を一切無視して
エネルギーの損失度合を決定するものです。

例えば、質量$m$の物体を速度$v$で壁に垂直に打ち付けた時のことを考えてみます。
(壁と物体との反発係数は$0 \leqq e \leqq 1$とします)

物体が壁に衝突する直前の物体の運動エネルギー$K$は

$$K = \frac{ 1 }{ 2 } m v^2$$

となります。壁に衝突した直後は、速度が$-ev$になっているため

物体が壁に衝突した直後の物体の運動エネルギー$K’$は

$$K’ = \frac{ 1 }{ 2 } m (ev)^2$$

となります。

壁に衝突したことによるエネルギー量の変化は

$$K’ - K = \frac{ 1 }{ 2 } m (ev)^2 - \frac{ 1 }{ 2 } m v^2 = \frac{ 1 }{ 2 } m v^2 ( e^2 - 1 )$$

よってエネルギー損失は

$$\frac{ 1 }{ 2 } m v^2 ( 1 - e^2 )$$

となります。

しかし、この数式のどこをどう見ても

「エネルギーがなにに変わったか」

はわかりません。

反発係数は

エネルギー損失の過程については何も教えてくれない

のです。また

反発係数は、衝突前の運動状態(低速、高速、回転、角度そのほか諸々)を考慮しないです。
(定義式によればそうです)

しかし、前述のとおり、

衝突前の運動状態によって、どんな形(プロセス)でエネルギーが放出されるかは変わる。

のです。

このことが不具合を生じさせるのは易く想像できます。
(反発係数がエネルギー損失に関係する物である以上)

実際、参考文献でも

“実繋ほとんどの巨視的な物体同士が正面衝突した時のはねかえり係数は、衝突速度の上昇に対して単調に減少することが知られている”

“衝突角度によってもはねかえり係数は様々な値を取ることが知られており”

とあります。まとめると、

反発係数は、物質の種類以外にもよって変化する

となります。

雑記

今回調べていていちばんすっきりしたのは

反発係数は、物質の種類以外にもよって変化する

ってところですね…
要は

物質の種類によって一意に定まるわけではない

んです!!

ずっと不思議に思っていました。

これで「あ~、適当に近似してるんだなぁ」と割り切ることが出来ます。

よかったよかった。

同じような疑問、違和感を持っている方の目に留まってくれればうれしいです。

引用した文献にはほかにも

「衝突の接触時間」
「高速の正面衝突における衝突速度とはねかえり係数の関係」
「斜め衝突」
「衝突のシミュレーション手法」

など、面白そうな物がいっぱいあります。

面白いですねぇ(語彙力の喪失)

それではこの辺で!ありがとうございましたm(__)m